まず、結論からお伝えします。低気圧時に古傷が痛む、調子が悪くなるのは、筋肉のロックが関与している可能性が高いのです。

この理由を説明するために、硬い筋肉がどのような痛みを引き起こすかをご説明します。硬い筋肉は次の4つの状態になります。

1. 太い
2. 硬い
3. 短い
4. 伸びない

特に、「太い」と「硬い」状態の筋肉が、気圧による痛みの変化と関連しています。

太くて硬い筋肉に挟まれた血管が圧迫され、血流が阻害されることで酸素不足になります。体は血流を改善しようとして、血管を拡張する作用を持つ「ブラジキニン」という物質を生成します。これが痛み物質なのです。生理痛の厳しい痛みもこのブラジキニンの生成が関与しています。

血流が悪い状態で大気中の酸素濃度が低下すると、血液中の酸素濃度も低下します。それにより、体はより多くの酸素を送ろうとブラジキニンを大量に生成します。

この一連のプロセスが、気圧変化で古傷がうずき、痛みが出る一因です。自律神経の影響も関わるかもしれませんが、僕達の今までの治療経験から、硬くなった筋肉の影響が最も大きいと感じています。