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運動や筋トレをしても、ぎっくり腰が根本改善しない理由

ぎっくり腰を改善するには、二つのタイプがあります。

一つは急性の痛みの改善。もう一つがぎっくり腰の根本原因にアプローチして、ぎっくり腰の再発をしないように元から改善するタイプです。

治療家さんによって得意なことが違いますので、ほとんどの治療家さんはどちらか一つの改善タイプであることが多いです。

私たちは、急性の痛みと根本原因の両方を改善する施術をずっとしていましたので、この二つのタイプの改善方法の違いと、ぎっくり腰の原因、そして、どのようにぎっくり腰を根本的に改善していけばいいのかについて今回は書きました。

ぎっくり腰の原因は運動不足ではありません

ぎっくり腰の原因はよく分からないと言われている一方、「運動不足」が原因だと説明していることも非常に多いです…。

これに関しては、間違ったぎっくり腰改善の方向にいってしまうので、僕たちの考え方を明確に示したいと思います。

まず、運動不足でぎっくり腰になることは絶対にありません。
なぜなら、一般の人よりも運動をしているスポーツ選手でもぎっくり腰になるからです。
そもそも、私たちは40年近く施術をしてきましたが、一度も運動不足で腰痛になっている人に出会ったことがありません。
これに関しては、100%そう言い切ることができます。

中には、「運動をしたことによって改善した」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
だた、運動でぎっくり腰や腰痛が改善する人は決して100%ではないということです。逆に運動することによって、ぎっくり腰や腰痛が悪化する人もいます。
つまり何をお伝えしたいかと言いますと、運動による改善はうまくいったり、いかなかったりしているということです。
これって、たまたま改善したというのとあまり変わりません。
運動をすることによって痛みが改善したように感じるメカニズムもあります。
ただ、それは決して根本から改善したというわけでは決してありませんので、そのことについても今回はちょっと詳しく書こうと思います。

運動で改善した場合は、運動をし続けないといけない

確かに運動や筋トレをすることによって、ぎっくり腰や腰痛が楽になることはあります。
このケースでは、コルセットやサポーターを筋肉を使って自前で作ることによって、痛みを感じないようにしています。
この場合は、痛みの原因が消えているわけではなく、痛みを感じないようにサポートしている状態ですので、運動をやめて筋力等が落ちてきたら、再び痛みを感じるようになります。

これって果たして本当に改善したと言えるのでしょうか。

ぎっくり腰の原因

ぎっくり腰で困っていらっしゃる方の施術を長年続けてきて見えてきたのが、ぎっくり腰にはいきなりならないということです。
私たちが考えるぎっくり腰のメカニズムは次のとおりです。

まず特定の条件が重なることによって、ロックした筋肉が徐々に増える
 ↓
硬くロックした筋肉が増えると、硬くなっていない筋肉の負担がどんどん増える(動けない筋肉は働くことができないので、動ける筋肉の負担がどんどん増える)
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その負荷に耐えられず、一気に大量の筋肉がロック(急性ロック)したことによって、激痛物質プロスタグランジンが生成される

ぎっくり腰は怪我をしているわけではない

ぎっくり腰になった直後は、あまりの痛さにどこか組織に損傷が生じたのではないかと心配になりますよね。
確かに、腰椎椎間板ヘルニアのように椎間板が繊維輪を突き破って飛び出した場合は、組織に損傷がある状態ですので、怪我と同じです。

この場合は、損傷による炎症が引くのを待つ必要がありますが、その炎症がおさまると、たとえ椎間板が飛び出したままの状態であったとしても、痛みを感じなくなります。
このケースは本当に怪我をしている状態ですので、痛みが引くのに少なくとも3,4週間以上かかることが多いです。

ただ、ぎっくり腰の症状は筋肉が大量に急激にロックすることによって引き起こされた「急性ロック」が原因になっていることが多いですので、ほとんどのケースで2週間もあれば激痛はなくなります。

ぎっくり腰になった直後は

ぎっくり腰の応急処置を調べてみると、「冷やした方が良い」とか「温めた方が良い」など、全く逆のことをそれぞれの観点から説明しているサイトが多いです。
もし、どちらの方がいいか二者択一で選んだくださいと言われたら、経験上温めた方がいいです。
これにはデメリットもあって、温めると激痛物質が血流が良くなった分大量に流れますので、痛みが強くなります。ただ、これも別の観点でみると、たくさん痛み物質が流れる分、激痛物質が流れ切るまでの時間が短くなるので、痛みを感じる時間は短くなるというメリットもあります。

この二択以外で最もおすすめなのが、楽な姿勢を見つけて、その姿勢で安静にしておくことです。

動かすときに激痛が走りますので、姿勢を見つけるまでは大変ですが、楽な姿勢を見つけることができれば楽になりますので、もし今ぎっくり腰になった直後の方は、時間がかかっても良いので、ぜひ楽になる姿勢を見つけてみてください。

ぎっくり腰はクセになる?

ところで、一度ぎっくり腰になったら、癖になるということを聞いたことはありませんか?
これは、決して骨に変形があるから癖になっているわけではないのです。

ぎっくり腰になるメカニズムは、筋肉のロックの蓄積が原因であることはお伝えしました。
一回ぎっくり腰になった時点で、いつぎっくり腰になってもおかしくないくらい筋肉のロックが蓄積している状況だったということなのです。
さらに、ぎっくり腰は、ロックしていない筋肉が急激に大量にロックすることによって発生しているので、一度に大量に筋肉がロックすると、それだけ正常な筋肉が減少します。
正常な筋肉が減少するということは、その分正常な筋肉にかかる負担はますます大きくなってきますので、ちょっとした負荷でもぎっくり腰になるようになってきます。

同時に、硬くなれる筋肉が回を重ねるごとに減ってきますので、初回の時に感じたような身動きが取れなくなるような痛みは減っていて、ぎっくり腰を繰り返すごとにピリッと走るような痛みに変わってきます。

硬くロックした筋肉が一定量を超えると、血流が悪くなることによる痛みが出てきますので、最終的には慢性的な腰痛を感じるようになります。

痛みの発生メカニズムをまとめたページはこちら
 ↓
どうして筋肉が硬くなると痛みや痺れを感じるの?

痛みが消えたからといって治っているわけではない

上記のことから、ぎっくり腰の痛みが消えたからと言って、決してぎっくり腰が治っているわけではないというのが見えてきたのではないでしょうか。

ぎっくり腰の原因となっている「筋肉のロック」を解除しない限りは、ぎっくり腰を繰り返すことになりますし、ゆくゆくは慢性痛を感じるようになってしまいます。

もし、ぎっくり腰でお困りの方がいらっしゃったら

もし、お近くにぎっくり腰でお困りの方がいらっしゃたら、ぜひこのページのことをその方にお伝えください。

筋肉のロックするメカニズムや痛みの原因などについては別のページでより詳しく説明していますので、もし、もっと色々と知りたい方は目次ページを作成しましたので、ぜひこちらの目次ページをご利用ください
 ↓
ゼロ化整体記事目次ページ




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