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痛みを改善できない人にぜひ知ってほしい、「筋肉がロックする」という現象

「筋肉ロック」という表現は、筋肉が硬くなる仕組みなどがシートベルトがロックした時の状態に非常に似ていることから、10年ほど前から私たちが使用し始めた造語です。
だからと言って歴史が浅いわけではなく、ロックする仕組みについてはおよそ60年ほど前にアメリカのドクターによって「筋肉のストレイン信号」として提唱されています。

私たちは、この「筋肉のロック」という言葉を利用し始める前から40年近く、ひたすら「筋肉のロック(筋紡錘からのストレイン信号)」を解除することを施術を通してやり続けてきました。

今回は、あまりにも多くの方が「筋肉のロック」についてご存知ないので、筋肉のロックについて詳しく書いてみます。

この記事を読むことによって、なぜ今まで色々なことを試したのに腰痛や肩こりが改善しなかったのか、また、どのようにすれば筋肉のロックが解除されるのかについて知ることができます。

筋肉が硬くロックすることによって引き起こされる痛みや症状

「筋肉のロック」のことについて触れる前に、まずは筋肉が硬くロックすることによって、どのような痛みを感じるのかについて簡単に説明します。

ロックした筋肉は、硬く縮んだまま伸びることができなくなっていますので、それによって様々痛みや症状を引き起こします。

大きく分類すると
①血管を圧迫することによって引き起こされる、血流不足による痛みや痺れ
②筋肉が縮んだまま伸びなくなることによって引き起こされる痛み
③筋肉が急激にロックすることによって引き起こされる激痛
の三つがあります。

じっとしていると痛みが出たり、運動をしていると筋肉が硬くなって動かなくなってくるのは①のタイプです。
体が硬くなって可動域が狭くなったり、関節痛や椎間板ヘルニア、変形性の股関節症などの痛みは主に②のタイプが該当します。
そして、ぎっくり腰や2,3週間で痛みが消える肉離れやムチウチは③のタイプになります。

関節の変形が②のタイプに該当するのを不思議に思われた方もいらっしゃると思うのですが、そもそも筋肉が硬く縮んだまま伸びなくなったことによって、関節の変形や椎間板ヘルニアが引き起こされているケースが非常に多いので、タイプ②に分類しています。

これらの痛みについてより詳しくお知りになりたい方は、別の記事で書いていますので、そちらのページをご覧ください。
 ↓

どうして筋肉が硬くなると痛みや痺れを感じるの?

筋肉を守る仕組み「筋肉のロック」

筋肉には、「筋紡錘(きんぼうすい)」という、筋肉がどれくらい伸ばされているのかを測るセンサーがあります。
このセンサーにはもう一つ役割があって、筋肉が急激に伸ばされた時などに、筋肉に「縮め!」という指令を出して、筋肉を損傷から守る仕組みがあります。

一般的な表現ですと、「筋反射」や「伸張反射」がその守る仕組みになります。

通常であれば、この守る仕組みは一瞬で発動されて、発動した直後には元の状態に戻るのですが、この仕組みが発動するときに特定の条件が揃うと、守る仕組みが解除されずに絶えず「縮め!」という信号をループして筋肉に送る続ける現象(筋紡錘からのストレイン信号)が起きます。

前述したように、このような状態の筋肉を私たちは「筋肉のロック」と表現しています。

筋肉ロックの原因は「筋紡錘のずれ」

なぜ、このような信号のループが生じるのでしょうか。秘密は筋紡錘の仕組みにあります。筋紡錘は伸ばされれば伸ばされるほど、より多くの信号を出します。逆に弛むと信号が出なくなってしまいます。
筋紡錘が弛んでしまうと、筋紡錘はセンサーとしての役割を担えなくなるので、筋紡錘はある一定以上テンションがかかっている必要があります。
それを調整しているのが、筋紡錘の中にある「錘内筋繊維(すいないきんせんい)」です。筋紡錘が弛んだときに、錘内筋繊維が縮むことによって、筋紡錘は一定のテンションを保つことができるのです。

筋肉の守る仕組みが発動した時に特定の条件が揃うと、この錘内筋繊維が誤作動をして必要以上に縮んでしまい、筋紡錘に余計なテンションをかけてしまいます。そうすると、筋紡錘は「負荷がかかっている」と勘違いをして、筋肉に縮めと言う信号を出してしまいます。

この錘内筋繊維のずれがある限り、筋紡錘からはずっと縮めと言う指令がループして出続けてしまうのです。

これが、筋肉がロックしているときに筋肉の中で起きていることです。

筋肉のロックを解除するには

筋肉のロックを解除するには、錘内筋繊維のずれをなくしてあげればいいわけです。では、どのようにすればいいのか…。
答えはものすごくシンプルで、錘内筋繊維が最大限縮んだとしても筋紡錘が弛んでしまう状態を作ればいいのです。

この時、錘内筋繊維は全力で縮もうとしています。ところが、錘内筋繊維が縮むことができる能力を上回る範囲でたるんでいるので、どんなに錘内筋繊維が頑張っても筋紡錘はたるんでしまいます。この状態というのは、極端な状況ではあるのですが、正常な状態になっているというのはイメージできますでしょうか?
たるみを改善しようとして錘内筋繊維は最大限に縮んでいる。と同時に筋紡錘は弛んでいるので縮め信号が出ない状態。
この状況では、両方とも正常な状態ということになりますので、それまでで続けていたズレた信号がなくなったことになります。
つまり、センサーの信号がリセットされて、正常になったということです。

ちょっと分からないという人は、筋肉を弛ませることで、筋肉のセンサーのリセットをしていると思ってください。

楽な姿勢をとるだけで、筋肉は本来の柔らかさに戻る

というわけで、ちょっとややこしい話をしましたが、要はストレッチと逆のことをしたら、筋肉のセンサーはリセットされて、正常な状態に戻るということです。
それでもなかなかイメージが湧かないと思いますので、施術でどのようにしているのかを、動画で撮影しました。ぜひご覧ください。

動物たちがどのように対応しているのか、想像してみてください

ワンちゃんや猫ちゃんと一緒に生活されている方は、少し思い出してみてください。
彼らは痛みや不調がある時にどのように過ごしているでしょうか。
痛いのを我慢してストレッチをするでしょうか。マッサージや筋トレをするでしょうか?
決してしないですよね。おそらくほとんどのケースで、痛みが出ない楽な姿勢でじっとしているのではないでしょうか。
私たちの施術は、まさにそれと同じことをしているのです。

ここまで説明してきたことは、残念ながらあまり知られていません。だからこそ、筋肉のロックが原因で引き起こされている痛みや不調を改善させることが難しいわけです。

私たちの施術はドクターやその他医療従事者の方も施術を受けられたり、学ばれたりしています。
もし、「今まで色々と試してきたけど、なかなか痛みや不調が改善しなかった」とお悩みでしたら、是非一度私たちの施術を受けてください。




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