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前にかがむと痛い腰痛!原因・予防・改善法まとめ

この記事では、 前に屈むと辛くなる腰痛の話を中心に、腰痛の多様な原因とその根本的な解決策について深く掘り下げています。
40年以上の施術経験に基づく見解を交えながら、腰痛を根本から克服する方法を解説しています。
セルフ整体のやり方もご紹介していますので、 ぜひ最後までご覧ください。

前にかがむと腰痛が生じる:原因と症状の解説

さまざまな腰痛の種類

腰痛のタイプは数多く存在しますが、分かりやすく説明するために、いくつかのカテゴリーに分けてみましょう。
特に、腰痛は2つの主要なタイプに区分できます。

急性の痛みと慢性の痛み

腰痛は、発症から4週間以内のものを急性、3ヶ月以上経過したものを慢性とすることが一般的です。しかし、急性の痛みから必ず慢性の痛みが発生するわけではないため、私たちの分類方法は異なります。

急性腰痛は、ぎっくり腰のように短期間で痛みが激しくなるタイプ。一方、慢性腰痛は、常に痛みがあるか、特定の条件で痛みが発生するタイプです。
急性の痛みには、「プロスタグランジン」という激痛物質が関与し、慢性腰痛では「ブラジキニン」という痛み物質が主に関わっているとされています。

前屈型と後屈型の腰痛

慢性の腰痛にはいくつかのタイプが存在します。

・前に曲がると痛む腰痛(前屈型)
・腰を後ろに反らせると痛む腰痛(後屈型)
・静止状態で辛くなる腰痛
・動作によりピリッと痛む腰痛

これらの腰痛は驚くほど筋肉が関連していることが多いです。

腰痛を誘発する筋肉や神経の関係

一般的に、腰痛は筋力不足や何らかの神経刺激が原因とされることが多いです。しかし、私たちの40年近い施術経験では、筋力不足で痛みを感じている方はお一人もいませんでした。また、神経圧迫による痛みやしびれのケースも限られており、神経が原因でないことがほとんどでした。

神経は圧迫されても痛みを感じないのです。痛みや痺れを感じるには、何らかの原因が生じ、痛みを伝える仕組みが正しく機能し、信号が神経を通って脳に伝わることが必要です。

では、筋力不足や神経刺激が腰痛の原因ではない場合、何が痛みを引き起こすのでしょうか?

腰痛の80%は原因が不明確

腰痛には、「特異性腰痛」と「非特異性腰痛」が存在します。特異性腰痛は原因が明確ですが、非特異性腰痛は原因が特定できません。
非特異性腰痛は、痛みと対応する所見がレントゲン検査やMRI検査でもなく、原因がはっきりしない腰痛です。
実は、ほとんどの腰痛はレントゲンやMRIで原因を特定できないのです。
ここからは、私たちの施術経験を通して得た見解をお伝えします。

腰痛の原因は硬くなった筋肉が原因

腰痛の大部分の原因は筋肉が硬くなることによって引き起こされます。では、硬くなった筋肉がどのようにして腰痛を引き起こすのでしょうか?
硬くなった筋肉は、力を緩めることが難しく、常に力が入った状態になります。このような筋肉は短く、太く、硬くなり、伸縮性が低くなります。
この4つの状態が、痛みを引き起こしているのです。

太く、硬くなった筋肉が引き起こす痛み

太くて硬い筋肉が増えると、筋肉と筋肉の間にあるものを圧迫し始めます。例えば、血管などです。血管が圧迫されると、血流が悪くなります。血流が悪くなると、痛みを感じるブラジキニンという物質が生成されます。 硬い筋肉が増え、血管を圧迫する場所が広がると、痛みが増えます。
このタイプの痛みは、血流を促進してあげると一時的に楽になります。逆に同じ姿勢をとったり、じっとしていたり、冷えたりすると痛みが出るのもこのタイプの痛みです。

筋肉が短く、伸びなくなることによって起きる痛み

筋肉が短くなり伸びにくくなることで、特定の部位に過剰な負担がかかります。硬い身体でストレッチを行うと、痛みが広がる感覚がこれに近いです。
可動域の狭まりや特定の姿勢で痛むことが、このタイプの特徴です。
前かがみの姿勢で腰痛が増す場合は、まさにこのタイプと言えます。
この状態が進むと、てこの原理により骨の変形まで引き起こす可能性があるため注意が必要です。

椎間板ヘルニアと筋肉の関係

筋肉が短くなり、伸縮性が低下することと、てこの原理が組み合わさると、特定の部位に大きな負担がかかることがあります。この結果、椎間板ヘルニアや変形性股関節症などの症状が現れることがあります。

事故などの外的要因で大きな負荷がかかる場合を除いて、椎間板ヘルニアや股関節の変形が起こることは、短くなった筋肉とてこの原理が原因であることが多いです。また、これらの症状が発生する箇所がてこの原理が働く場所に多いのも、その理由からです。
イメージしやすいように説明した動画がありますので、興味がある方はそちらをご覧ください。




前屈みになると辛くなる腰痛は、腰を反らすと辛くなる腰痛よりひどい状態?!

さて、ここからようやく、 前かがみになると痛みが出る腰痛の話に入っていきます。
前かがみになると辛くなる腰痛は、短く伸びなくなった筋肉が増えることによって引き起こされる腰痛です。 前かがみになると背中側の筋肉が伸ばされます。 背中の筋肉が伸ばされるとき、適切に伸びることができず、負担がかかり痛みを感じます。
つまり、背中の筋肉を緩めることが対策になるのですが、実際はそう簡単な問題ではありません。

腰の筋肉が硬くなる原因とは?

お腹側の筋肉が硬くなると、背筋を伸ばす動作で腰などにテンションがかかるため、無意識のうちに猫背になりがちです。
長期間猫背でいることで、背中の筋肉が常に上半身を支えるために働き続け、結果として腰の筋肉が硬くなってしまいます。
この流れを整理すると以下のようになります。

お腹側の筋肉が硬くなる
 ↓
猫背になりやすくなる
 ↓
腰側の筋肉に常に負担がかかり、硬くなる
 ↓
前屈をすると腰痛を感じるようになる

このため、腰側の筋肉だけを緩めても根本原因が改善されず、また筋肉が硬くなってしまいます。
前かがみの姿勢で腰痛が辛くなる問題を根本的に解決するには、まず「腰を後ろに反らすと痛みを感じる腰痛」を改善し、その後直接痛みの原因である腰側の筋肉を緩める必要があります。

腰痛の予防と改善:効果的な方法

ここからは、私たちがどのようにして前屈みになると、辛くなる腰痛にアプローチしているのかをご紹介します。

前かがみで痛む腰痛と関連する筋肉

腰痛は、背中だけでなく、お腹側の筋肉が原因となる場合もあります。以下で根本原因となる筋肉と、痛みを引き起こす筋肉を見ていきます。

・根本原因筋肉
・痛みを引き起こす筋肉

それぞれの原因となっている筋肉をもう少し詳しく見ていきましょう。

根本原因となっている筋肉

腰痛の根本原因となっている筋肉は、主にお腹側の筋肉になります。これらの筋肉が硬くなることによって、前傾姿勢を無意識のうちに取るようになり、背中側に負担がかかるようになります。まずこの状態を改善しない限り、背中側を緩めても、負荷がかかり続けることになるので、すぐにまた背中側の筋肉が硬くなってしまいます。

・大腰筋(だいようきん)
・腸骨筋(ちょうこつきん)
・小臀筋(しょうでんきん)

直接痛みの原因となっている腰側の筋肉

腰痛の直接痛みを感じている原因となっている筋肉は、主に腰側の筋肉と言うことになります。痛みがひどい時は、根本原因の改善よりもまず痛みを軽減させることが重要です。そこで、まず直接痛みを引き起こす筋肉にアプローチし、その後再発を防ぐために根本原因の筋肉を緩めていく方法をとります。
痛みの直接原因となる筋肉は、以下のようになります。

・腰方形筋(ようほうけいきん)
・中臀筋(ちゅうでんきん)
・起立筋(きりつきん)

もちろん、これら以外にもさまざまな筋肉が原因となっていることもありますが、主要な大きな筋肉群としては、上記の筋肉が痛みを引き起こすものとして挙げられます。
私たちはこれらの筋肉にアプローチして腰痛を根本改善していきます。

前屈みになると痛む腰痛に効く!自宅でできるおすすめのセルフ整体

私たちの施術法、「ゼロ化整体」は、 体の仕組みに利用して筋肉を本来の柔らかさに戻していきますので、自分でやることもできます。
YouTubeで、そのやり方を無料で公開していますので、 ぜひ試してみてください。

腰痛に関係のあるセルフ整体の動画再生リスト
https://youtube.com/playlist?list=PLFH6psKy23IWBKpTux-NNvLZZj_jNDtIx&si=RtDgNbRJlxuoaK6j

腰痛改善を目指す運動やトレーニング、本当に必要?

筋力低下が原因で腰痛に悩む人は珍しく、むしろ筋力トレーニングをしすぎて腰痛を引き起こすケースが多いのです。確かに筋トレで腰痛が軽減されることはありますが、それはお腹周りの筋肉を鍛えることで自前のコルセットを作り出し、痛みを抑えているからです。
しかし、そのコルセットを外すと痛みが再発することから、痛みは根本的に改善されていないと言えます。本来、コルセットなしでも痛みを感じないのが正常な状態です。

また、80歳や90歳になっても腰痛予防のために筋トレを続けることを望むでしょうか?腰痛が根本から改善された人は、筋トレをしなくても腰は痛くなりません。実際にそのような人も多いです。
この理由から、腰痛改善のための筋トレを推奨していません。

腰痛対策のまとめ:痛みを追わず、根本原因にアプローチして痛みを克服

腰痛への効果的な対処法は、単に痛みを和らげることではなく、その根本原因にアプローチすることにあります。
今回は、「前かがみになる動作が辛くなる腰痛」を例にとって、腰痛の大部分の原因が筋肉の硬化によるものだと言うことをお伝えしました。
前かがみになると辛くなるタイプの腰痛は、主に腰部や背中の筋肉の硬さから生じるため、根本的な改善にはこれらの筋肉の柔軟性を高めることが重要です。さらに、痛みの直接的な原因となる筋肉だけでなく、その硬化を引き起こす根本的な原因も改善する必要があります。
ぜひ、セルフ整体を活用しながら、腰痛改善に取り組んでみてください。

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